TikTok Shopのアフィリエイト手数料率は、他店の率から決めるのではありません。販売価格から原価・モール手数料・送料などを引き、手元に残したい利益も引いてから、残った額をもとに逆算して決めます。
そのうえで、誰でも申し込める「全体向けの率」は低めにします。自分から声をかける「個別に依頼するときの率」は高めにします。この2段に分けると、赤字を防ぎながら紹介してくれる人を増やしやすくなります。
この記事では、払える率の上限を出す手順と、2つの率の分け方を説明します。設定したあとの確かめ方と、よくある失敗も紹介します。

TikTok Shopのアフィリエイト手数料率の決め方は「逆算」が基本
アフィリエイト手数料(クリエイターに払う紹介料)は、売れたときだけかかる費用です。広告費のように先にお金が出ていかないので、つい高めに設定したくなります。
ただ、売れるたびに払う費用なので、率が高すぎると売れるほど損が増えます。売上が伸びているのに、手元のお金が減っていく状態です。
よくある決め方は次のようなものです。
- 同じジャンルの他店に合わせる:他店の原価や送料は自分の店と違います。
- なんとなく高めにする:人は集まっても、利益が残らないことがあります。
- とりあえず低めにする:赤字にはなりませんが、紹介してくれる人が集まりにくくなります。
どれも、自分の店の数字から出していないのが問題です。
まず「1つ売れたときに、いくらまでならクリエイターに払えるか」を自分の数字で出してください。率は、その額を販売価格で割って決めます。
なお、TikTok Shopは日本で始まって日が浅く、手数料の仕組みや設定画面が変わることがあります。紹介料が税込みの価格にかかるのか、割引後の価格にかかるのかなどは、TikTok Shop のセラーセンターで確かめてください。
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逆算に使う数字を書き出す
まずは、1つ売れたときに出ていくお金をすべて書き出します。紙でもスプレッドシートでもかまいません。商品ごとに1行ずつ作ると、あとで見直しやすくなります。
書き出す項目は次のとおりです。
- 販売価格:ふだんの価格と、セールのときの価格を両方書きます。
- 原価:仕入れ値や製造にかかる費用です。
- モール手数料:TikTok Shopに払う販売手数料や決済にかかる費用です。料率はセラーセンターで確かめてください。
- 送料:お客さまの負担がない場合は、店が払う送料をそのまま入れます。
- 梱包資材:箱・緩衝材・テープ・同梱するチラシなどです。
- 返品や交換の見込み:過去の実績があれば、1つあたりにならした額を入れます。
- サンプル代:クリエイターに商品を送る場合の、商品代と送料です。
見落としやすいのは、セールのときの価格と、サンプル代です。ふだんの価格だけで計算すると、セールのときに赤字になることがあります。
原価や送料がわからない場合は、仕入れ先の請求書や、配送の明細を見て確かめます。送料が地域で変わる場合は、高いほうで計算しておくと安心です。
払える率の上限を出す手順
数字がそろったら、払える額を出します。手順は次のとおりです。
- 販売価格を決める:ふだんの価格と、セールのときの価格の2つで計算します。
- 引くものを書き出す:原価・モール手数料・送料・梱包資材・返品の見込みを並べます。
- 残したい利益を決める:1つ売れたときに、店に残したい額を先に決めます。
- 払える額を出す:販売価格から、引くものと残したい利益を引きます。
- 率に直す:払える額を販売価格で割ります。これが上限の率です。
- 販売価格を決めるセールの価格も
- 引くものを書き出す原価・モール手数料・送料
- 残したい利益を決める
- 払える額を出す
- 率に直す販売価格で割る
ポイントは、残したい利益を「余ったもの」にしないことです。先に利益を決めておかないと、払える額をすべて紹介料に回してしまいます。
ふだんの価格とセールのときの価格で上限が2つ出たら、低いほうを本当の上限として扱います。セール中も同じ率のまま売れ続けるからです。
計算が終わったら、次の点を確かめます。
- 払える額がマイナスになっていないか:マイナスなら、価格か原価を見直す必要があります。
- モール手数料が紹介料にもかかる仕組みか:かかる場合は、その分も引いて計算し直します。
- クーポンを出す予定があるか:割引の額も、引くものに入れておきます。
全体向けの率と個別に依頼するときの率を分ける
TikTok Shopでは、多くのクリエイターに向けて広く公開する設定と、特定のクリエイターに個別に条件を出す設定を使い分けられます。呼び名や設定の場所は、セラーセンターで確かめてください。
上限の率がわかったら、この2つで率を分けます。
全体向けの率は上限より低めに置く
全体向けの率は、誰でも申し込めるクリエイターに向けた率です。どんな人が、どんな紹介をするかを店が選べません。
そのため、上限より低めに置いて、余裕を残します。余裕があれば、あとで個別に依頼するときに上乗せできます。
個別に依頼するときの率は上限の近くまで上げてよい
個別に依頼するときの率は、店が選んだクリエイターに出す率です。商品と相性のよい人を選べるので、上限の近くまで上げても考えやすくなります。
ただし、上限は超えないようにします。サンプルを送る場合は、そのサンプル代も上限の中に入れて考えます。
2つの率のあいだに差をつけておくと、声をかけたときに「特別な条件」として伝えやすくなります。全体向けの率を最初から上限にしてしまうと、個別に依頼するときに出せるものがなくなります。
設定したあとの確かめ方と見直し方
率は、設定して終わりではありません。売れ方を見て、少しずつ直していきます。
確かめる手順は次のとおりです。
- セラーセンターで、アフィリエイト経由の注文と、払った紹介料を確かめます。
- 商品ごとに、紹介料を引いたあとに利益が残っているかを計算します。
- 申し込みや紹介動画が増えているかを見ます。
- どのクリエイター経由の注文が多いかを見て、個別に依頼する相手の候補にします。
見直すときの考え方は次のとおりです。
- 利益が残らない:全体向けの率を下げるか、価格や送料を見直します。
- 利益は残るが紹介が増えない:率よりも、商品の見せ方やサンプルの出し方に原因があることがあります。
- 特定の人の紹介でよく売れる:その人には個別に依頼するときの率で声をかけます。
率を変えるときは、すでに紹介してくれているクリエイターに先に伝えてから変えます。何も言わずに下げると、信頼をなくしやすいからです。いつから変わるかの決まりは、セラーセンターで確かめてください。
よくある失敗と防ぎ方
手数料率で起こりやすい失敗をまとめます。
- 送料を入れ忘れる:送料無料にしている商品ほど起こりやすい失敗です。店が払う送料を、引くものに入れてください。
- セールのときの価格で計算していない:ふだんは黒字でも、セール中だけ赤字になります。低いほうの価格で上限を出します。
- サンプル代を別の財布で考える:サンプルも紹介のための費用です。個別に依頼するときは上限の中に入れます。
- 全体向けの率を最初から上限にする:個別に依頼するときに上乗せができなくなります。
- 商品ごとに分けて考えない:原価や送料が違えば、上限の率も違います。全商品を同じ率にすると、赤字の商品が混ざることがあります。
- 一度決めたまま見直さない:原価や送料、モール手数料は変わることがあります。変わったら計算し直します。
失敗の多くは、計算に入れる費用の書き漏れから起こります。最初の書き出しを丁寧にすると、あとの見直しも楽になります。
よくある質問
手数料率は高いほど売れますか?
率が高いと申し込みは増えやすくなりますが、売れるかどうかは商品や紹介の内容にも左右されます。上限を超えない範囲で、売れ方を見ながら調整してください。
途中で率を変えてもいいですか?
変えられますが、変えた内容がいつから反映されるかは、セラーセンターで確かめてください。下げるときは、紹介してくれているクリエイターに先に伝えるのがおすすめです。
副業でも同じ考え方で決めてよいですか?
逆算の考え方は同じです。副業の場合の税金の扱いは、税務署・税理士に確かめてください。勤め先の就業規則も確かめておきましょう。
まとめ
TikTok Shopのアフィリエイト手数料率は、自分の店の数字から逆算して決めます。
- 販売価格から、原価・モール手数料・送料・梱包資材・返品の見込みを引きます。
- 残したい利益を先に決めて、それも引きます。
- 残った額を販売価格で割ったものが、上限の率です。
- 全体向けの率は上限より低めにし、個別に依頼するときの率は上限の近くまで上げます。
- 設定したあとは、セラーセンターで紹介料と利益を確かめて見直します。
今日からやることは次の3つです。
- 売れ筋の商品を1つ選び、1つ売れたときに出ていく費用を書き出す。
- ふだんの価格とセールのときの価格で、上限の率を出す。
- セラーセンターで、いまの率と紹介料のかかり方を確かめる。
まずは1つの商品から計算してみてください。数字で決めた率なら、売れるほど手元に利益が残る形に近づけます。


