「なんだかこのお店、あたたかいな」「またここで買いたいな」
私がECサイト運営に関わっていた頃、そんな言葉をお客様からいただくたびに「人の心を動かす対応って、特別なことじゃない」と実感しました。
とくに私が携わっていたのは、健康や美容に関する食品の販売。お客様は不安や期待を抱えて商品を購入される方が多く、その思いにどう寄り添うかがリピート率を大きく左右しました。
今回は、初心者の方でもすぐに実践できる「感動を与える顧客対応」を5つ厳選してご紹介します。どれも特別なスキルは不要。今日からすぐ試せる内容ばかりです。
1. 「定型文+ひとこと」で、心の距離をぐっと縮める
顧客対応の基本はメールやメッセージの返信。つい定型文だけで済ませてしまいがちですが、そこに“ひとこと”加えるだけで、お客様との距離が一気に近づきます。
たとえばこんな風に:
「このたびはご注文ありがとうございました。〇〇様の健康習慣のお役に立てれば嬉しいです。」 |
→ 相手の名前や悩みに触れると、一気に親しみがわく!
実際、私は「子どものアレルギーに悩んでいて…」とご相談をいただいたお客様に、「わが家でも子どもが敏感肌で悩んだ経験がありました」と伝えたところ、「このお店なら信頼できると思った」とお返事をいただいたことがあります。
2. 返信スピードは“信頼”のスピード
ECサイトでは、対面での接客がない分、スピードが命です。購入前の問い合わせに早く返信すれば、購入率がグッと上がります。
→ 顔が見えないからこそ、「素早い対応」が信頼に直結!
【データ参考】ECサイトの購入率は、返信までの時間が1時間以内だと約25%アップすると言われています(参照:ecnomikata.com 2023年記事)
私は、スマホに通知が来るように設定しておき、可能な限り1時間以内の返信を心がけました。それだけで「こんなに早く返事が来るなんて!」と驚かれ、そこからファンになってくれるケースも多かったです。
3. クレーム対応は“ピンチではなくチャンス”
「届いた商品が破損していた」というクレームが入ったとき、心がズーンと重くなる気持ち、よくわかります。でも、そんなときこそチャンス!
私の場合は、まずは謝罪と状況のヒアリング、その後すぐに「新しい商品+お詫びのサンプル」を送付。さらに手書きのメッセージカードを添えました。
→ 一手間が「想像以上の感動」に変わることも!
結果、「対応がとても丁寧で感動しました。逆にファンになりました」というレビューまでいただけました。
【データ参考】不満を持った顧客の70%以上は、誠実な対応を受けると再購入する傾向がある(参照:日経クロストレンド)
4. リピートにつながる「購入後フォロー」の魔法
商品をお届けして終わり、ではありません。購入後のひと手間が、リピート率を大きく左右します。
私は、1週間後に「使い心地はいかがですか?もし何か気になる点があれば、お気軽にご相談ください」と、LINE公式アカウントからフォローメッセージを配信。
→ 「気にかけてもらえてる」感が、お客様に安心と信頼を与える!
ここで初めて相談してくださるお客様も多く、サポートできた喜びとともに信頼感がアップ。結果、定期購入へとつながるケースが増えました。
【データ参考】顧客の再購入率は、フォローアップの有無で1.5倍以上の差が出る(参照:MarkeZine)
5. SNSで「お客様の声」を紹介する
感動の体験を、他の人にも伝えられるのがSNSの力。商品レビューをもとに、ちょっとしたストーリー風に紹介してみてください。
「実は、育児で悩んでいた〇〇様が試してくれて…」などとお客様目線で発信すると、共感した新規ユーザーからの購入が増えることも!
→ ただし、個人情報の取り扱いはしっかり配慮して!
注意点:やりすぎ・無理はNG
「感動を与えよう!」と意気込みすぎると、自分が疲れて続かなくなってしまうことも。無理せず“自分のできる範囲”で、お客様一人ひとりに丁寧に向き合うことが大切です。
私も、最初は全てに完璧を求めて疲れてしまった経験があります。でも、少しずつルールを決めて、時間帯や内容にメリハリをつけていくことで、無理なく続けられるようになりました。
まとめ:小さなひと工夫が、大きな信頼を生む
ECサイトの顧客対応は、画面の向こうにいる“誰か”とのリアルなコミュニケーション。
どんなに小さなことでも、「この人、ちゃんと見てくれている」と感じてもらえた瞬間、そこに信頼が生まれます。
ぜひ、今日からできるところから、試してみてくださいね。「自分には特別なスキルがないから」と思っていた私でも、小さな心配りがファンを生み、売上にもつながりました。
そして何より、お客様とのつながりを感じられることで、自分自身のやりがいも大きくなりますよ。
参照データ一覧
・ECのミカタ:https://ecnomikata.com
・日経クロストレンド:https://xtrend.nikkei.com
・MarkeZine:https://markezine.jp