ネット通販の経費管理と利益率計算の基本を初心者向けにやさしく解説

こんにちは!私は小さなハンドメイドアクセサリーのネットショップを運営していた経験があります。
ネット通販を始めたばかりの頃、計算が苦手な私がつまずいたのは、「経費管理」です。売れたのは嬉しいけど、どれくらい儲かってるのかよく分からない状況が続きました。そしていざ、仕入れ代やら送料やら計算をしてみると、「思ったより利益になっていない!」という失敗をしていたのです。

今回は、そんな私が少しずつ学んで実践してきた、ネット通販における経費管理と利益率の計算方法について、EC初心者の方に向けてやさしく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね!

目次

売上=利益ではない!私の体験談

ネット通販を始めて最初にぶつかった、私の体験談をご紹介しますね。

「昨日は1万円売れた!嬉しい!」と思ったある日、よくよく計算してみると…

・仕入れ:約4,000円
・梱包資材:約500円
・発送料:約800円
・出店料(10%):1,000円
合計6,300円

ということで、実際の利益は 3,700円
「あれ?思ったより少ない…」とショックを受けました。

この経験を何度もしたことで、私は「ちゃんと数字を把握しなきゃダメだ」と痛感したのです。

経費管理と利益率計算における5つのステップ

最初は手書きでおおまかに計算していましたが、管理状況があいまいなものだと感じ、Excelでの経費管理をスタートしました。ここでは、経費管理と利益率計算の基本についてお話ししましょう。

【ステップ1】経費を全部洗い出す

まずは、何にいくら使っているかをざっくりでもいいので把握しましょう。

私が最初にExcelで管理し始めたときの主な項目はこんな感じです。

仕入れ費用(原価)
梱包資材(箱、封筒、緩衝材、シールなど)
発送費(送料、コンビニで払う配送代)
出店料・手数料(BASE、STORES、メルカリなど)
消耗品(プリンターのインク、用紙など)
その他(項目に当てはまらないものがあった時に使用)

まずはすべて書き出すのがポイントです。後から「あれ、利益が出てない?」ってなる原因のほとんどが、「見落としていた経費」にあるので注意ですよ。

【ステップ2】利益率の計算を覚えよう

売上は「金額」だけど、利益率は「パーセント(%)」で見るのがコツです。

利益率の計算式はこちら

たとえば、1,000円で売れたアクセサリーの経費が700円だった場合
(1,000 − 700)÷ 1,000 × 100 = 30%
つまり、その商品は利益率30%ということになります。

この計算をして私が最初に感じたのは、利益率を上げるのは簡単ではないということです。仕入れの原価が安くても、送料や手数料で結構削られるんですよね。
それ以来、私は商品ごとに「最低限このくらいの利益率を確保したい」という基準を作るように意識しました。

【ステップ3】“見えない経費”にも注意!

あとから分かったことなんですが、経費って「目に見えるお金」だけじゃないんです。

見えないコストの例はこちら

・セールで値引きした分の金額
・自分の時給(自分の作業時間をコストとして考える)

ここを少し意識するだけで、「これは時間をかけて作成した割には儲かってないな」とか、「もう少し高く売らないと割に合わないな」と判断できるようになってきます。

私は自分の作業時間を「時給1,000円換算」で見積もるようにしてから、「売れていても利益が出ない商品」は商品一覧から外すようにしました。お客様に人気の商品を外すことは複雑な気持ちにもなりましたが、結果的に利益率が改善し、時間の使い方がうまくなったように思います。

【ステップ4】「原価率」と「販売価格の見直し」もセットで考える

利益率を上げるためには、「原価を下げる」「販売価格を上げる」かのいずれかしかありません。
私自身、「利益率を上げなければ!」と必死になり、安い仕入れ先に切り替えるなどして「原価を下げる」努力をしましたが、想像以上に品質が落ちてしまい、届いたパーツに不良品が混ざっていたという苦い経験があります。

その経験から私の場合は、以下のような工夫をしました。

・仕入れるパーツはまとめ買いしてコスト削減
・セット販売にして1点あたりの送料負担を減らす
・販売価格を見直し上げる際は、商品の説明欄にパーツの品質(日本製など)を詳しく書き、お客様に安心してもらえるように意識。

【ステップ5】毎月の収支は、ざっくり出して比較しやすく!

「数字は苦手でちゃんとできるか不安」という方も多いと思います。私自身もそうでした。そんな私は月1回だけでも、ざっくり家計簿をつけるような感覚で収支をつけるようにしていました。

売上合計経費合計利益利益率
2025年4月150,000円108,000円42,000円28%

この数字を月ごとに並べて見るだけでも、「今月はちょっと使いすぎたな」など、気づくことができるようになりますよ。

まとめ:数字を見ることは、自分の販売方法と向き合うこと

最初は「利益率とか難しそうだな」と思っていた私でも、少しずつやっていくことで、コツをつかんでいきました。

【ポイント】
・売上=利益ではない!
・経費をざっくり把握
・利益率の計算を身に付ける
・見えないコストに注意
・「原価を下げる」「販売価格を上げる」、ともに工夫する
・毎月の収支は比較しやすく

経費や利益って、ただお金のことではなくて、自分の時間や努力がどう形になってお客様に届いているかを見るためのツールなんですよね。
これからネットショップを始めようとしている方、私のように数字に苦手意識がある方に、少しでも参考になれば嬉しいです!コツコツがんばっていきましょう!

この記事を書いたひと

現在は主婦として育児に励みながら、フリーライターとしても活動しています。日々の暮らしの中で得た気づきを活かしながら、読者に寄り添う温かみのある文章を心がけています。
過去にはハンドメイドアクセサリーをネットショップで販売していた経験があり、ネット販売の楽しさや大変さ、リアルな体験を通して感じたことを、同じ販売者目線で伝えたいと思います。一般論ではなく、自分の体験に基づいた言葉を丁寧にまとめて、読者の方々が共感し、前向きな気持ちになれるような記事を目指します。
忙しい毎日の中でも、スキマ時間にふと読みたくなるような、やさしくて身近な記事をお届けしていきたいです

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