SNSに苦手意識があってもネットショップは伸ばせる
SNSやらなきゃダメ?と悩むあなたへ
ネットショップを始めたばかりの頃、「SNSってやらなきゃいけないのかな?」と不安に思う方は多いものです。とくにInstagramやLINE公式アカウントなど、使いこなしている人が目立つSNSでは、なんとなく「難しそう」「自分には向いてないかも」と感じてしまいがちです。
でも、安心してください。SNSが得意でなくても、ネットショップの集客はじゅうぶんに可能です。大切なのは“完璧な運用”ではなく、“必要な人にお店の存在を知ってもらうこと”。その手段のひとつがSNSであり、自分のペースでできる範囲から始めるだけでも効果はあります。
最初は「見てもらえるか不安」「投稿しても意味あるのかな?」と感じるかもしれません。けれど、SNSは“つながり”を生み出す場所。売り込むための場ではなく、「こんな商品をつくっています」「こういう想いで届けたいです」と伝える場所だと考えれば、ぐっと気持ちが楽になるはずです。
集客できない原因は「知られていない」だけ
「商品はちゃんと作ったし、ショップも公開したのに全然売れない…」
そんなとき、多くの人が「価格が高いのかも」「商品が良くないのかも」と悩みがちです。でも実は、集客できない最大の理由は“まだ誰にも知られていない”ことにあります。
ネットショップは、リアル店舗のように通りすがりで人が立ち寄る場所ではありません。誰かがアクセスしてくれるには、まずその存在を「知ってもらう」必要があります。SNSは、その“最初のきっかけ”をつくるための無料で強力なツールなのです。
フォロワーがゼロでも、投稿ひとつが誰かの目に留まり、興味を持ってもらえれば、それがショップへのアクセスにつながります。知ってもらう手段を増やすことこそ、集客の第一歩。まずは「今のお店を知ってもらうこと」だけに集中してみましょう。
共感ベースの発信なら“売り込み感ゼロ”で届く
SNSでの発信に抵抗がある方の多くが、「売り込みっぽく見られたら嫌だな…」という不安を抱えています。でも大丈夫。無理に宣伝しなくても、あなたの想いや日常の中に“伝わるヒント”はたくさんあります。
たとえば、「この商品を作ったきっかけ」や「完成までに悩んだこと」、「お客さまから届いた声」など、あなたの中にあるリアルなストーリーは、多くの人にとって共感の対象になります。そうした発信は“売り込み感”がなく、むしろ自然と人の心に届きやすくなるのです。
商品紹介をするだけでなく、あなたの人柄や価値観、日々のちょっとした気づきを混ぜた投稿を意識してみましょう。「この人から買いたい」と思ってもらえるきっかけは、共感から生まれます。
初心者向け|ネットショップのSNS運用は何から始める?
最初のおすすめはInstagramとLINE公式アカウント
SNSにはいろいろな種類がありますが、ネットショップ初心者がまず取り組みやすいのは「Instagram」と「LINE公式アカウント」です。
Instagramは“世界観”をビジュアルで伝えやすく、ショップの雰囲気やこだわりを感覚的に届けることができます。一方LINEは、お客さまとの距離をぐっと縮めて、リピーターづくりに最適なツールです。
どちらも無料で始められるうえに、スマホひとつで投稿や配信が可能。特にInstagramはminneやBASEと連携しやすく、商品ページへの導線づくりにも向いています。「難しそう」と思っても、基本の使い方だけでも十分な効果がありますので、気負わずチャレンジしてみましょう。
アカウント作成〜最初の一歩までの基本ステップ
はじめてSNS運用に挑戦するなら、次のステップに沿って進めるのがおすすめです。
- アカウントを「ビジネス用」に分ける
プライベートとは分けて、ネットショップ専用のアカウントを用意しましょう。 - プロフィール文に「何を売っているか」を明記
誰に向けたショップか、どんな商品かが一目で分かるように。 - 1投稿目は「自己紹介+ショップ紹介」
あなたの想いが伝わるような、やさしいトーンでOKです。 - 最初は“3日に1回”を目安に投稿をスタート
頻度よりも「無理なく続ける」ことが大切です。 - LINE公式は「友だち登録だけ」からでも◎
登録者が少なくても、まずは運用に慣れることを目標にしましょう。
このように、いきなり「うまくやらなきゃ」と思わず、一歩ずつ慣れていくことが成功の近道です。
無理なく続けるための時間の使い方と考え方
子育てや家事で忙しい中、SNS運用に時間を割くのは簡単なことではありません。だからこそ、「完璧を目指さない」「スキマ時間にちょっとずつ」が大切です。
たとえば、子どもが学校に行っている間に写真だけ撮っておき、夜の落ち着いた時間に投稿文を書く。あるいは、1週間分の投稿をメモ帳に下書きしておく…そんな工夫で、気持ちの負担がぐっと軽くなります。
また、「毎日やらなきゃ」と思うよりも、「週1でも続けられる方がすごい」と自分に優しく構えてください。続けること自体が信頼につながり、少しずつファンを増やしていくことができます。
Instagram集客のコツ|売り込みにならない投稿って?
投稿テーマは「あなたの世界観」を伝えることから
Instagramで大切なのは、商品の魅力だけでなく「誰がどんな想いで作っているか」を伝えること。つまり、“あなたらしさ”が伝わる投稿が信頼を生みます。
たとえば、「子どもが寝たあとに作業するハンドメイド作家の日常」や「好きな素材との出会いから生まれた新作ストーリー」など、ちょっとした背景を写真や言葉で伝えるだけで、見る人の心に響きやすくなります。
商品単体の写真よりも、「使っている場面」「作っている様子」「ちょっとした気づき」などを交えた内容のほうが、共感されやすくフォローや購入につながります。
自撮り・顔出しなしでもできる投稿ネタ例
「顔出しに抵抗がある…」という方も安心してください。Instagramは、顔を出さなくても工夫次第でしっかり世界観を伝えられるツールです。以下のような投稿ネタを取り入れてみましょう。
- 商品を使っているイメージカット(背景にこだわると雰囲気UP)
- 制作過程の一コマ(手元だけでもOK)
- お客さまの声やレビュー紹介
- 作業机の一部や、お気に入りの道具紹介
- 季節の小物と商品を組み合わせた撮影
これらを通じて、フォロワーは“あなたのものづくりの世界”を少しずつ知っていきます。自分が心地よいと思える表現を大切にしましょう。
初心者が避けたいNG投稿とその改善ポイント
初心者の方がついやってしまいがちなのが、「商品の説明だけの投稿」や「いきなり購入を促す投稿」です。これは見る人にとって“売り込み感”が強くなり、スルーされる原因になります。
たとえば、「◯◯円で販売中!DMください!」とだけ書かれた投稿では、心が動きません。
それよりも、「この作品は、春の朝にふと思いついたデザインで…」といった、想いを込めたエピソードが添えられている方がずっと印象に残ります。
また、同じ構図や背景の投稿が続くと飽きられやすいため、少しずつ撮影方法を変えてみるのも効果的です。完璧さより、“あなたの気持ちが見える投稿”を意識しましょう。
LINE公式アカウントでリピーターを増やすには?
LINEを「DMツール」ではなく「ファンとの場所」に
LINE公式アカウントというと、「メルマガみたいな売り込みをする場所」と思われがちですが、それだけではありません。LINEは、お客さまと“信頼関係を深める場所”として活用することができます。
たとえば、新作のお知らせだけでなく、「制作中のこぼれ話」や「最近あったちょっと嬉しい出来事」などを配信すれば、距離がぐっと縮まり、ファンとしてのつながりが生まれます。
「販売のために送る」のではなく、「気軽なやり取りの場」として考えると、自然体で続けやすくなります。
最初に設定しておきたい配信内容と頻度の目安
初心者がLINE公式を使い始めるときは、いきなり毎日配信を目指す必要はありません。無理のない頻度と、シンプルな配信内容でOKです。以下を目安にしてみてください。
- 配信頻度:月1〜2回で十分
- 内容例:
- 季節のおすすめ商品紹介
- 制作の裏話やストーリー
- フォロワー限定クーポン
- プレゼント企画や質問募集
- 季節のおすすめ商品紹介
「誰か一人でも読んでくれていたら嬉しい」という気持ちで書くことで、自然と温かい文面になります。まずは“続けられるスタイル”を作ることを意識しましょう。
登録を増やすための自然な導線づくりとは
LINE公式アカウントの登録者を増やすには、Instagramやショップページに自然な形で案内を設置するのがポイントです。「よかったらLINE登録お願いします」ではなく、以下のような“登録するメリット”を伝えると反応がよくなります。
- 「LINE限定で新作の先行案内をしています」
- 「お得な情報はLINEでだけお届けしています」
- 「制作の裏話などを気ままに配信中です」
こうした言い回しをInstagramのプロフィール欄や投稿キャプション、ショップの購入後メールなどに添えることで、無理なく登録につなげることができます。
継続できるSNS運用のコツとマインドセット
「完璧じゃなくてOK」な気持ちで続ける
SNS運用が続かない一番の理由は、「ちゃんとやらなきゃ」というプレッシャー。けれど、完璧を目指さなくて大丈夫です。投稿のたびに反応がなくても、それは“見てもらう土台”を育てている途中。大切なのは「やめずに続けること」です。
1枚の写真に悩んだり、文面に迷ったりすることもあります。でも、その迷いや葛藤こそが“あなたの個性”を作っていきます。投稿が雑でも気にしない。忙しいときは「今日はできなかった」と割り切る。そんな柔らかい気持ちが、長く続ける秘訣です。
スキマ時間でできるSNSタスクの分け方
「まとまった時間が取れない」という悩みは、育児や家事と両立する主婦にとっては大きな壁。だからこそ、SNSタスクを小さく分けてみましょう。
- 午前中の10分 → 写真を1〜2枚撮っておく
- 移動中・待ち時間 → 投稿文の下書きをメモアプリに
- 夜の5分 → 投稿をアップ&ハッシュタグ設定
このように、1日の中で「数分でできること」を分けて取り組むと、気づけば1週間に2〜3回は投稿できていた…ということも。投稿は“まとめて作らないといけない”という思い込みを手放すだけで、ぐっと気楽になります。
他の主婦の成功例に学ぶ“ゆるくても伸びる発信”
SNSで成功している人=毎日投稿&プロ並みの写真、というイメージを持つ方も多いですが、実際は“ゆるくても自分らしく発信している人”のほうが共感を集めやすいです。
たとえば、週1投稿でも「丁寧な暮らしを伝えたい」と一貫性のある発信をしている主婦、夜中の作業風景をリアルに載せて「同じような人とつながりたい」と言っていた作家さんなど、無理なく続けて反応を得ている方はたくさんいます。
肩の力を抜いて、自分にできる形で続けること。その積み重ねが、気づけば「あなたから買いたい」というお客さまを連れてきてくれます。
まとめ|あなたらしいSNS運用が未来の集客をつくる
今すぐできる小さなアクションを一歩ずつ
SNSが苦手でも、集客に一歩踏み出す方法はたくさんあります。
まずは「プロフィールを整える」「1投稿だけやってみる」など、小さな行動でOK。完璧を目指さず、自分のペースで“伝えること”に慣れていきましょう。
たとえば、今日できることは…
- Instagramで1枚だけ写真を投稿してみる
- LINE公式で「こんにちは」とだけ送ってみる
- 他のショップの投稿を見て、いいなと思ったらメモする
こんな一歩が、やがて「あなたのお店のファン」を育てる力になります。
「共感」でつながるSNSはあなたの味方になる
SNS運用に正解はありません。
ただ、ひとつだけ確かなのは、“共感”が人を動かすということ。商品をただ紹介するより、あなたの言葉や想いが伝わる投稿のほうが、見ている人の心に残ります。
苦手でもいい。時間がなくてもいい。あなたらしく続けていけば、その発信は少しずつ届いていきます。
そして気づけば、「この人の作るものが好き」「また買いたい」と言ってくれるお客さまが増えていくはずです。
あなたの想いと商品を、必要としている誰かの元へ届けるために——
SNSは、あなたの強い味方になります。