スマホだけで十分!売れる商品写真の撮り方!

商品販売に絶対欠かせない「商品写真」ですが
撮影の経験やカメラの知識が無いことから難しそう…。
と後ろ向きに考えてしまいがちですが
スマホの進化と撮影方法の工夫で売れる商品写真を撮ることが可能です!

今回は「売れる商品写真の撮り方3つ」をご紹介していきます。
効果的な撮影方法を身につけて効率的に出品をしていきましょう!

目次

【売れる商品写真は何が重要?】

ただ、おしゃれで可愛くカッコ良いだけでは売れる商品写真にはなりません。

〈引用〉PR TIMES(株式会社Contentserv『売れるECサイトの共通点 〜視覚情報の影響力をデータで解明〜』Q10. オンラインショッピングで商品を購入する際に、重視することを教えてください。(複数回答)(n=111))https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000040168.html

上記のデータからも商品写真は
〈細部まで確認できる〉〈様々な角度や使用シーン〉〈質感や素材感〉など
【購入して実際に使用しているイメージができる写真】が重要視されています。
なので、この条件を満たす商品写真は「売れる」ことに繋がります。

【なぜスマホだけで十分なの?】

「画質」「ライティング」など必要な高性能カメラや照明の機材を準備してから
撮影する必要があると考えがちですが、今もなお進化を続けるスマホだけで充分です!
A4サイズにプリントする際の推奨画素数は「900万画素相当※1」と言われており
1000万画素を超えているスマホであれば画質は十分だといえます。

また、ライティングにおいても照明を使用するには知識や経験が必要ですが
「自然光」を上手く使うことで商品全体に光があたり綺麗で鮮明な撮影が可能です。
以下は筆者の自宅で〈室内照明のみの場所〉と〈照明に加え自然光が入る場所〉で
同じ植物を撮影した写真の比較です。

自然光が入る場所で撮影した写真の方が色が鮮明に見えて
被写体の形や質感も撮影できていることが分かります。
建物によって自然光が入る場所がない場合は外で撮影することもおすすめです!
外の撮影では、直接太陽の光があたりすぎる場所は白飛びしてしまい
商品の色や形が見えづらくなってしまうため「屋根の下」や「日陰」などで
撮影しながら綺麗に撮影できる場所を探していくと良い写真が撮れます。

〈参考〉※1:カメラのキタムラ(デジカメプリント『最適な画像サイズを教えてください』)https://support.kitamura.jp/s/article/40

【正対撮影できないときは】

被写体をまっすぐ捉えて撮影することを「正対(せいたい)」といいますが
撮影をはじめると商品がどうしても正対にできないことがあります。
原因は「被写体に向かいカメラを正対に構えることができていない」ことですが
経験の無さや連続した撮影時は疲れから正対で撮れなくなったりもします。
そんな時は三脚の活用をしてみてください!

被写体を正対にできることに加えて固定できるため画角を統一することもできます。
出品したページ全体に一体感があると閲覧しやすく
お客様も納得して購入できるため三脚の活用は撮影にも販売にも効果的です。

【売れる商品写真の撮り方➀】

〈動きを感じさせる〉

被写体を正対に撮影した写真だけでは動きが感じられないため
商品の魅力が分かりづらく興味が湧くような写真にはなりません。

バッグを例にした比較写真です。商品に動き(角度)がある写真では
【マチ】【肩掛けフック】【取出し口】という商品の見える部分が増えました。
動きのない写真に比べて動きがある写真では

以下3つの情報がお客様にお伝えできるだけで使用のイメージが各段に膨らみます。
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【マチ】:自立してタブレットやドリンク、手帳まで入れられて仕事でも使える
【肩掛けフック】:荷物が多い日も肩掛けできるから長く歩く日も使いやすい
【取出し口】:マグネットじゃなくてチャックだから物が出にくくていい
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ただ商品写真の枚数を多く掲載すればいいのではなく
大事なことは〈使用しているイメージができる写真〉です。

バックの例では、その他にも撮影する部分を変えるだけで伝えられる情報があります。
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【底面】:底鋲があると自立しそうで全体の型崩れもなく長く使えそう
【肩掛け紐】:長さや調節可否の写真があれば自分が使った長さはどれくらいか
【手持ち】:持っている時に縫い目が手にあたって違和感を感じないか
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〈何をイメージしてもらうためにどこを撮影するか〉を明確にしましょう!
提供商品の魅力を競合商品の分析をして理解しておくと効果的な撮影ができますね!

【売れる商品写真の撮り方②】

〈使っているシーンを撮る〉

商品のあらゆる部分をピックアップして撮影しお客様に見ていただくだけでなく
〈実際に使ってみるとどうなるのか〉を視覚的にお伝えしていきます。
商品を実際に人が使っているシーンを入れることで
お客様が購入後「自分が使っているシーン」をイメージできます。
そうすると、より具体的に【商品の購入を自分事化】していただけます。

お客様によってライフスタイルは様々です。
使用しているシーンを入れることでお客様に使用している情報を提供することで
【この商品は〇〇するときに使える】という様にお客様自身で
ライフスタイルに商品を取り入れていくことをイメージしていただけます。
そのため、使用シーンに合った【お悩みの共感】を入れると相乗効果がうまれます。

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〈商品がリップの場合〉
「お悩みの共感」:店頭で試さないといけないリップも店員の方との会話や外出が面倒で
「ネットで買ったけど思ってた色味と違う」「私の肌の色に合っていなかった」
というお悩みをした経験はありませんか?
➡商品写真で、リップを使用したシーンの写真を一緒に掲載。
※上の例に載せた写真は肌の色が暗い色やもっと明るい色があると納得感は上がります。

〈商品がストロー付タンブラーの場合〉
「お悩みの共感」:スポーツしていて急いでるときに水筒をわざわざ開けることが
「時間がかかって面倒」「息切れしているからこぼしてしまう」
というお悩みはありませんか?
➡商品写真で、片手で簡単に飲んでいる写真を掲載。
片手で簡単にストローが出てくるから、スポーツ時も時間がかからずこぼすことがない
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といった様に使用シーンとお悩みの共感をセットでお伝えする
【共感~自分事化】しやすくなり販売にも繋がりやすくなります!
商品撮影では、自分自身が「困ったり」「悩んだり」したことを補える
ポイントを撮影することでお客様の【納得購入】に繋がっていきます。

【売れる商品写真の撮り方③】

〈商品のイメージを入れる〉

ここでは、先述してきた「明るさ」「角度」「使用シーン」の応用方法の紹介です。
オンラインショップでは、商品ページの最初の写真は販売するブランドが伝えたい
【コンセプト】【商品イメージ】が入ったものが一般的です。

ブランディングによって伝えたいことは異なりますが
写真を見たお客様に【情緒的価値】を伝えることは共通しているといえます。
情緒的価値とは「お客様の商品やサービスに対する感覚的・心理的な価値」のことで
価値を解釈して感じるのはお客様自身ですので操作することはできませんが
伝える【情緒的価値】を決めて撮影することでお客様に伝わりやすくなります。

上の写真から感じられる情緒的価値の例
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化粧品の商品写真:自然の葉や実のなかに化粧品が撮影されている
➡【情緒的価値】自然派、オーガニックな成分を使った商品
香水の商品写真:ピンクの花と背景のなかに商品が撮影されている
➡【情緒的価値】スパイシーでワイルドなイメージではなく甘く香る商品
サングラスの商品写真:日差しを受けながら屋外に置かれて撮影されている
➡【情緒的価値】紫外線に強く外で使えるため衝撃にも強い商品
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【情緒的価値】は一番初めに見ていただくことでお客様に
「良さそう!」と感じていただけるため商品ページを開いていただきやすくなります。
最初に【認知~興味】を持っていただくためのポイントになりますので
商品撮影で伝えたい【情緒的価値】を明確にした小物を入れて撮影してみてくださいね。

【さいごに】

機材や設備が専門的ではなくてもスマホで工夫して活用することで
誰でも簡単に商品撮影ができることが分かりました。
筆者も慣れていない時は光の当たり具合に苦戦して
1枚の写真を撮るのに1時間ほどかけた経験をしたことがあります…。

こだわりは大事ですが何よりも出品して【売れる経験】をすることが
商品撮影は「これが正解なんだ」という軸ができるため
100点ではなく80点の商品撮影で出品することがおすすめです。
技術は後からついてきますので気追わずに商品撮影をしてみてくださいね!

この記事を書いたひと

34歳 1児の父 通販歴8年
2013年に大学卒業後、通販企業に入社し
新規顧客獲得を目的とした広告制作・ディレクションに携わる。
主にTV(29分・120秒・15秒)、紙媒体(折込・新聞・雑誌)で
化粧品・医薬品・健康食品の制作担当を担う。
新規顧客を獲得するための訴求構築や撮影ディレクション、
ライティングといった新規顧客獲得に必要な全般のスキルを習得。
現在は、新規顧客を獲得専門のディレクターとして活躍している。

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